節税のメリット
次に、不動産の賃貸収益と金融債や銀行預金の利息を、税金の面から比較してみましょう。
金融債や銀行預金の利息は、利子所得として利息額の20%が税金として源泉徴収されます。つまり、1億円の投資元本に対して年利5%の利息を受け取った場合、税引き前では500万円の利息ですが、税金を差し引いた後で残るのは400万円、すなわち税引き後の利回りは4%になります。
一方で、不動産の賃貸収益については、“税金計算上の”賃貸収益に対して、税金が課されます。ここでポイントtなるのは、税金計算上、建物の減価償却費相当額は収益から差し引くことが認められているということです。
たとえば、1億円の投資元本に対して賃貸収益が年間500万円、減価償却費が200万円だとすると、税率が20%の場合、税金は60万円となり、税金を差し引いた後で残る賃貸収益は440万円、すなわち税引き後の利回りは4.4%ということになります。債権投資と不動産投資では、たとえ税引き前では同じ利回りであっても、税金差し引き後では不動産投資の方が有利だということになります。
さらに、より極端な場合、不動産を取得するために調達した借入金の利息は、税金計算上収益から差し引くことができることも合わせて活用して、実際には(キャッシュフロー上は)利益を上げながら、税金計算上は損失を出し、他の所得に対する税金を軽減する、というようなことも可能となります。個人の所得税は累進課税となっているため、特に所得の高い人の場合には有効です。
上記は、基本的に個人の所得税についての説明となっていますが、建物の減価償却分が税金計算上収益から控除できるという点は、法人税の場合でも同様です。